6月中旬、宮城へ2泊3日の旅に出かけました。インスタのストーリーをちょこちょこ上げていたら「楽しそう!」という声をたくさんいただいたので、せっかくなので行程をまとめてお伝えしようと思います。まず1日目前編として、午前中の千賀の浦市場から、お昼の石巻まで。
朝どれの海鮮と郷土の保存食——しおがま千賀の浦市場
新幹線で仙台に9時着。レンタカーを借りて最初に向かったのが、塩釜市と松島町の間にある「しおがま千賀の浦市場」です。共栄丸水産を目当てに事前に調べて行きました。国道45号沿いに水産店が4軒ほど横並びに並ぶ小さな市場で、ちゃんと目を凝らしていないと通り過ぎてしまうくらいの場所です。




平日の朝10時頃に着いたこともあって空いていて、のんびりした雰囲気。目の前に漁船が浮かぶ港で、どのお店も朝どれの海産物を並べており、外のテーブルでその場でいただくこともできます。観光地っぽくない素朴な空気がまた良くて、こういう場所を探して来た甲斐があるなと思いました。
せっかくなので朝ごはんをここで。選んだのはほや、牡蠣、白貝の刺身。どれも鮮度の違いがはっきりわかる味で、目の前の松島湾を眺めながら食べる贅沢はなかなかのものでした。運転があったのでお酒が飲めなかったのが唯一の心残りです。
市場を歩いていてひときわ目を引いたのが「ダブ」という食べ物。宮城の漁師に伝わる郷土の保存食で、魚を塩漬けにして熟成させたものです。カツオのダブが代表的なようですが、この市場ではなんとクジラのダブも売っていて、これは珍しいと即購入しました。帰ってから調べると宮城の漁港に昔から伝わる郷土料理だとわかり、思わぬ出会いにひとりで興奮していました。


しおがま千賀の浦市場 / 共栄丸水産
住所:宮城県塩竈市越ノ浦151 千賀の浦市場内
電話:022-366-1163
営業時間:9:00〜16:00(Web情報。最新情報は Instagram @kyoueimaru_wakame でご確認ください)
石巻へ——老舗寿司屋「すし寳來」でランチ
千賀の浦市場を後にして、車で石巻へ。お昼は事前に調べて高評価だった「すし寳來」へ向かいました。瓦屋根に白い暖簾が目印の、落ち着いた佇まいの老舗です。
お酒を飲みたくなりそうだったので(運転中なので自重)、握りではなく海鮮丼を選びました。大将が丁寧に仕事した旬のネタがたっぷり並ぶ丼で、なかにはクジラも入っていて、午前中に続いてクジラ続きの1日になりました。シャリは宮城県産ササニシキを使っているとのことで、ふんわりとした食感も印象的でした。とてもおいしかったので、石巻に来たらぜひお勧めしたいお店のひとつです。





すし寳來
住所:宮城県石巻市千石町1-3
電話:0225-22-1258
営業時間:11:30〜14:00 / 17:00〜21:00
定休日:日曜日(※ご予約をお勧めします)
石巻唯一の麹屋さん——島津麹店で工場見学
すし寳來のすぐ近くにある「島津麹店」へも立ち寄りました。明治42年創業、現在は石巻圏域で唯一の麹製造所として知られるお店で、宮城県産ササニシキ100%で麹を作るというこだわりに惹かれて調べて行ったのです。
お店の前で駐車場を探してうろうろしていたら、ちょうど店主の方が声をかけてくださり、なんと製造所の中を見せていただけることになりました。今の季節は麹を仕込む時期ではないとのことで実際の製造は見られませんでしたが、製法を丁寧に説明してくださいました。
とくに印象に残ったのが、木と竹だけで作られた大きな木樽たち。今ではこれを作れる職人がほとんどいないため、大変貴重なものだとのこと。津波で失われた道具も多かったと聞き、そうした中で守り続けられてきた麹文化の重みを感じました。もちろん、お土産に麹を購入して帰りました。






島津麹店
住所:宮城県石巻市旭町3-24
電話:0225-22-1708
営業時間:月〜金 9:00〜18:30 / 土 9:00〜12:00
定休日:日・祝
公式サイト:simazu-kouji.com
石ノ森章太郎の街を歩く——アイトピアロードと観慶丸本店
島津麹店から歩いて、石巻の商店街「アイトピアロード」へ。石巻は漫画家・石ノ森章太郎ゆかりの街で、商店街のあちこちにキャラクターのオブジェがあったり、宇宙っぽいフォントのサインがあったりと、街全体がちょっとユニークなデザインに包まれていてとても楽しいです。


アイトピアロード沿いにある「観慶丸本店」は、江戸時代から続く老舗の陶器・雑貨店。食器から衣類、作家ものの器まで揃う店内は、隣のスペースで個展が開かれていたりとギャラリーのような雰囲気もあって、気がつけば1時間以上滞在していました。センスの良い食器が充実していて、自分用のグラスと小鉢を購入。お土産にもお勧めです。



観慶丸本店
住所:宮城県石巻市中央2-8-1
電話:0225-22-0151
営業時間:10:00〜18:00
定休日:火曜日
公式サイト:kankeimaru.com
石巻南浜津波復興祈念公園と門脇小学校跡
石巻を訪れたなら、やはりここには寄っておきたいと思っていました。海に面した「石巻南浜津波復興祈念公園」です。東日本大震災で500人以上の方々が犠牲になった南浜・門脇地区の跡地に整備された公園で、広々とした敷地から見渡す海は穏やかで、でもあの日の被害の大きさをあらためて思い起こさせる場所でもありました。

公園のすぐそばには、震災の象徴としても知られる門脇小学校の校舎跡が今も残されています。静かに手を合わせ、あの日亡くなった方たちに祈りをささげました。観光の合間にこうした場所に足を止めることが、旅をより深いものにしてくれると感じます。

石巻南浜津波復興祈念公園
住所:宮城県石巻市南浜町2丁目1-56
電話:0225-98-7401(管理事務所)
開園時間:9:00〜18:00(4〜9月)/ 9:00〜17:00(10〜3月)
入園料:無料
公式サイト:ishinomakiminamihama-park.jp
石巻から車で急いで松島へ戻り、16時の最終観覧船に乗らねば!
後半へ続く

