シャン州カローの市場を歩いていたとき、ハートのような形をした瑞々しい葉っぱが目に留まりました。ミャンマー語で「スエドーユェッ・ヌ(စွယ်တော်ရွက်နု)」と呼ばれる野菜です。以前から名前だけは耳にしていましたが、今回改めて調べてみたところ、その正体がはっきりとわかりました。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日本語名 | バウヒニアの若葉 |
| ビルマ語名 | スエドーユェッ・ヌ |
| ビルマ語表記 | စွယ်တော်ရွက်နု |
| 英語名 | Bauhinia leaf buds / Orchid tree young leaves |
| 発音のポイント | 「スエドー・ユェッ・ヌ」と3音節。「ヌ」は「若い・柔らかい」の意味 |
| 科・分類 | マメ科バウヒニア属 |
産地・特徴
「スエドー(စွယ်တော်)」とは、英語名「Orchid tree(オーキッド・ツリー)」、日本語では「バウヒニア」や「ソシンカ」と呼ばれるマメ科の樹木のことです。若い芽だけを食用としているのでミャンマー語表記で「ヌ」とついています。
成長したスエドーの葉は、羊の蹄(ひづめ)や蝶々の羽のように先端が二つに割れているのが特徴です。一方、「ヌ(နု)=若い」の名のとおり、スエドーユェッ・ヌは葉が開く前の新芽の状態を指します。左右が本のようにぴたりと折りたたまれているため、ぷっくりとしたハート型に見えます。
シャン州をはじめとする涼しい高地で採れる食材で、カローやピンウーリンなどの市場で見かけることがあります。
こちらの野菜はシャン州カローの市場で購入したもの。

ミャンマーでの食べ方
澄ましスープに。
現地で最も定番の食べ方です。干しエビの出汁を効かせたスープに若葉を入れて煮るシンプルな調理法で、新芽ならではの柔らかさと、日本の豆苗にも近い優しい口当たりが楽しめます。成長した葉ほどの強い酸味はなく、クセもなくて食べやすい一品です。
私も、この葉を使ったスープをシャン州カローで教えてもらいました。
日本での入手方法
バウヒニアは日本では主に観賞用として流通しており、食用としての入手は難しいのが現状です。沖縄など温暖な地域では街路樹として植えられている例がありますが、若葉を食材として販売している店舗は確認できていません。ミャンマーの市場ならではの食材といえます。
まとめ
現地ならではの食材に出会い、その正体や食べ方を一つずつ知っていく。これもミャンマー料理探求の醍醐味だと感じます。シャン州など涼しい地域の市場を訪れる機会があれば、この「折りたたまれたハート型の葉っぱ」を探してみてください。


